TQQQ積立バックテスト
毎月10万円ずつ積み立てたら、1億までどれくらいかかる?
TQQQ(ProShares UltraPro QQQ)は、米国のナスダック100指数の『1日』のリターンを3倍で追いかける超高ボラティリティのレバレッジETFです。同じナスダック100を組み入れるQQQや2倍のQLDと比べると、上がるときも下がるときも値幅が圧倒的に大きくなります。名前に入った『UltraPro』と数字の3は、それだけの覚悟が必要だというサインとして読むほうが安全です。
2017年2月から積み立てたら、今は約1.03億円 · 元本0.11億円 · 年平均+46%
1日3倍が正確に何を意味するのか
TQQQは、ナスダック100が1日に+1%上がれば約+3%、-1%下がれば約-3%動くよう設計された商品です。肝心なのは『1日』単位だという点です。運用会社は毎日の取引終了を基準に3倍のエクスポージャーを合わせ直しますが(リバランス)、このため数日・数か月が積み重なった累積リターンは、単純に指数の3倍にはなりません。
つまりナスダック100が1か月で10%上がったからといって、TQQQが正確に30%上がるわけではありません。毎日3倍に合わせ直す構造なので、経路(どんな順序で上下したか)によって結果が変わり、たいていは私たちの直感より不利にずれます。
ボラティリティ・ドラッグ — 2倍よりずっと深くえぐられる
上げ下げを繰り返すもみ合い相場では、レバレッジが元本を少しずつ削っていきます。これをボラティリティ・ドラッグ(decay)といいます。指数が1日+10%、翌日-10%を繰り返すとしましょう。1倍は1.10×0.90=0.99で約1%しか減りませんが、2倍は1.20×0.80=0.96で約4%、3倍は1.30×0.70=0.91で約9%が消えます。
同じ揺れなのにドラッグが1%→4%→9%と急になります。倍率が2から3へ一段上がるだけなのに、損失は2倍以上に開くのです。方向なく揺れるだけでも、TQQQはじっとしていても溶けていきます。この効果はボラティリティが大きいほど、保有期間が長いほど積み重なります。
大きな下落から回復が難しい理由
-50%の下落は、それ自体で+100%がないと元本に戻りません。半分が飛べば2倍に増やして初めて元の位置だからです。問題は、3倍商品では同じ指数の下落でもはるかに深く沈むということです。
たとえばナスダック100が1日-20%暴落すると、TQQQは約-60%、回復するには+150%が必要です。深く沈むほど、戻る道のりは幾何級数的に遠ざかります。構造上、ハイテク株の急落局面では高値比80%前後まで下がることも十分あり得て、その程度になると元本回復に数年かかったり、二度と戻れないこともあります。過去が未来を保証することもありません。
長期の積立・保有に向いているか
TQQQを『ナスダックを長く信じるから3倍で埋めておく』というふうに扱う方もいますが、上の構造のため長期のバイ・アンド・ホールドには議論が多くあります。上昇トレンドが長く続いた区間だけを切り取れば華やかですが、その間の深い暴落ともみ合いのドラッグを耐え抜けるかが本当の関門です。運用コストも1倍ETFより高く、長期になるほど費用が積み重なります。
現実的には、失っても生活が揺らがない比率だけで、大きな下落を何度でも耐える覚悟ができたときに検討する商品です。始めた時点の運によって、同じ積立でも結果が極端に分かれます。上の計算機で始める時点をあちこち動かしてみると、同じ積立でも最善と最悪の結果がどれだけ大きく開くかが数字で表れます。
金額・買付日・目標金額を変えてみたい場合は、上のボタンから自分で計算してみてください。
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本内容は情報提供であり、投資勧誘や助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。